産業界出身の教員を後押し 実学教育を支える仕組みづくり
多摩大学は実学教育を重視し、開学以来、産業界で活躍する多数の人材を教壇へ登用してきた。それは、どのようにして実現されてきたのか。実学教育を機能させるための仕組みづくり、教員の活用施策や能力開発、勤務体制の工夫について、多摩大学・今泉忠教授に話を聞いた。
産業界から多数の人材を登用、実学教育を実践する
──多摩大学は開学以来、教育重視の大学として発展してきました。実務家教員の活用については、どのように進められてきたのですか。
今泉 忠
まず、多摩大学では「実務家教員」という括りで捉えて、教員の登用・活用を考えてきたわけではありません。出身が実務家であったとしても、その教員がいつまでも実務家であるわけではなく、アカデミズム出身の教員と一緒に教育研究に従事するメンバーであり、同じ大学教員です。
多摩大学は1989年の開学時に「国際性」「学際性」「実際性」の3つを基本理念に掲げました。当時、「実務」などの表現はあまり一般的でなく、初代学長の野田一夫先生は「実際性」という言葉で実学重視の方針を示しました。そして、多摩大学は産業界で活躍する人材を教壇へ多数登用しました。日本でいち早く実学教育を実践したことで、実務家出身の優秀な人材を集めることができたのです…
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