企業家精神を実践 実務家教員として大学発ベンチャーを後押し
北海道電力に12年間勤めた後、母校である小樽商科大学の教員に転身した瀬戸篤氏。「産業革命が大学発ベンチャーから始まったように、ベンチャーの創出は大学の重要な役割」と語る瀬戸氏は、企業家精神の研究者でありつつ、自ら実践者として数多くの大学発ベンチャーに携わる。
英国の産業革命は、大学発ベンチャーから始まった
瀬戸 篤
数多くの大学発ベンチャーの設立と経営を支援してきた小樽商科大学の瀬戸篤教授は、自らの原点の1つは、20歳で学部に進級して以来42年間にわたって学んできた英国発の産業革命史であるという。
瀬戸氏は著書『イノベーションの成功と失敗』および今年5月に発刊する新著『イノベーション具現化のススメ』において、『国富論』の著者であり経済学の父として知られるアダム・スミスと、ジェームズ・ワットのエピソードを紹介している。
アダム・スミスは母校グラスゴー大学の副学長時代、ワットを大学の技手として雇い入れ、工房の大学内設置を認めた。ワットは工学や物理・数学の講義を無料で受講することが許され...
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