ゲームの技術をゲーム以外の領域へ 企業での経験を大学で活かす

教育には離れがたい魅力がある――。ゲーム会社に務めていた山口尚氏は、人に教えることにやりがいを感じ、大学教員の道へ。また、大学では多くのインプットを得て、ゲームの技術をゲーム以外の領域で活用していった。この4月からは、新設の専門職大学で次なる挑戦が始まっている。

自分の中にある感覚的なものを、言語化するため大学教員に

山口 尚

山口 尚

大阪国際工科専門職大学 教授
株式会社シェイクハンズ 代表取締役
外資系ゲーム企業にて数多くのゲームの企画・開発からプロデュースまで幅広い業務を経て、株式会社ドワンゴオンラインゲーム開発部長、宝塚大学想像力創造学科教授を歴任。その後独立し、ゲームコンテンツ開発、プロジェクションマッピング制作、VR 開発、グラフィックデザインなどを行う株式会社シェイクハンズの代表取締役に就任。自治体との官学連携プロジェクトや各種イベント・展覧会のプロデュースには定評があり、斬新なプロジェククションマッピングを披露している。2021年4月より、大阪国際工科専門職大学 工科学部 デジタルエンタテインメント学科 教授。

宝塚大学の教授を務め、この4月からは新設された大阪国際工科専門職大学で教佃をとる山口尚氏は、EA やアイドス、ドワンゴなどでゲーム開発に携わってきたキャリアを持つ。山口氏はゲーム会社でプロデューサーやディレクターを務めていたが、ゲーム開発が年々大規模化していく中で課題を感じていた。

「かつてファミコンなどの時代は、少人数でゲームをつくっていて、例えば爆発の演出について『ドーン!』とか『バーン!』とか感覚的に伝えれば十分でした。でも、開発チームが大規模化してくると、『ドーン!』や『バーン!』ではコミュニケーションが成り立たない。面白さをチーム内で共有するために、今まで感覚的に捉えてきたものを言語化しなければと考えていました」

そうした問題意識を抱いていた頃、ゲーム業界の先輩から…

(※全文:2229文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。