書評『大学は何処へ ─未来への設計─』

大学は何処へ ─未来への設計─

『大学は何処へ ─未来への設計─』
吉見俊哉 著/316頁/900円+税/
岩波新書

コロナ禍を経て、大学教育は大きなパラダイムシフトを迎えている。授業のオンライン化により、その質に対する不満が噴出している大学もある。だが著者によれば、コロナ以前から日本の大学は深刻な危機にあったという。平成時代に推進された大綱化、大学院重点化、国立大学法人化という教育改革が、今日の大学の教育力や知的創造性を損ない、大学を疲弊させているという。本書では、これまでに繰り返されてきた「ボタンの掛け違い」の構造を丁寧に紐解き、海外の事例も交えながら、危機からの脱出法を探る糸口を提示している…

(※全文:1900文字 画像:あり)

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