福島大学長 新しい社会づくりへ、「解のない問い」に挑む人を育てる

県唯一の国立大学として、地域とともに復興への歩みを進めてきた福島大学。今、「福島大学ミッション2030」の下、解のない問いに立ち向かう人材の育成や、地域課題に応える研究の充実・強化を目指している。福島大学の取組みと展望について、三浦浩喜学長に話を聞いた。

VUCA時代を切り拓く
イノベーションの担い手を育成

三浦 浩喜

三浦 浩喜

福島大学長
1961年生まれ。福島県出身。1983年、福島大学教育学部を卒業。福島県公立中学校教諭を務めた後、1993年に福島大学大学院教育学研究科修了。教育学修士、専門は美術教育学。福島大学の助教授・准教授、理事・副学長などを歴任し、2020年4月に福島大学長に就任。

──2020年10月に新学長プランとして「福島大学ミッション2030」を公表され、その中で「解のない問いにチャレンジできる人材の育成」を目標に掲げています。

2011年の東日本大震災の発生後、私は創造的復興を目指した教育プロジェクト「OECD東北スクール」及びその後継事業に携わってきました。被災地の課題を解決するには、既に用意されている答えでは役に立たず、時間をかけて新しい答え、つまり「新しいやり方」をつくり出さなければなりません。OECDのプロジェクトにおいても、VUCA(気まぐれで、不確かで、複雑で、曖昧な)時代を見据えた教育の必要性が…

(※全文:3981文字 画像:あり)

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