愛媛大学 「地域における知の拠点」として多機能化を進め、全世代に対応する

今、世界で複雑で深刻な問題が頻発し、社会システムの再構築が求められる中で、愛媛大学はどこに向かおうとしているのか。「地域における知の拠点」を目指し、教育研究の強化と多機能化を進める愛媛大学の取組について、仁科弘重学長に話を聞いた。

時代の変化に対応した
新たな教育プログラムを提供

仁科 弘重

仁科 弘重

愛媛大学長
1954年生まれ。1978年東京大学農学部卒、農学博士(東京大学)。愛媛大学農学部助教授、同教授、同学部長などを経て、2015年理事・副学長。2021年4月、愛媛大学長に就任。

──愛媛大学では、どういった教育活動に力を注がれていますか。

本学は長年にわたり教育の充実に努めてきました。「愛媛大学憲章」には、知識や技能を適切に運用する能力、論理的に思考し判断する能力、多様な人とコミュニケーションする能力、自立した個人として生きていく能力、組織や社会の一員として生きていく能力を育成することを掲げています。その5つの能力を踏まえた「愛大学生コンピテンシー」を定め、専門分野の違いを越えて全ての学生に対して卒業までに身につけることを期待する能力を提示しています。

今後もこうした教育が大切なのは変わりませんが、近年、大規模な自然災害が頻発し、コロナ禍やロシアによるウクライナ侵攻など、…

(※全文:3526文字 画像:あり)

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