鳥取大学長インタビュー オンリーワンの研究で生きた知識・理論を身につける

「知と実践の融合」を基本理念に、独自性の高い研究や教育に取り組む鳥取大学。特に乾燥地研究の歴史は古く、乾燥地研究センターは日本唯一の研究機関として、国内のみならず、各国と連携して研究に取り組んでいる。同大学の教育や研究の特長について、中島廣光学長に聞いた。

知と実践の融合 実地教育で生きた知識・理論を

──鳥取大学の教育や研究における具体的な特長をお聞かせください。

中島 廣光

中島 廣光

鳥取大学 学長
昭和28年東京都台東区に生まれる。昭和56年東京大学大学院博士課程修了、同年鳥取大学農学部助手、その後、助教授、教授。その間、米国ミシガン州立大学、コーネル大学に留学。平成17年農学部副学部長、19年農学部長、25年理事・副学長(教育、国際交流担当)、31年より現職。専門は天然物化学、微生物化学。

鳥取砂丘が有名ですが、鳥取は砂地の多い地域です。江戸時代には風で砂が飛んで街道を埋めて旅人の通行を邪魔し、田畑に飛べば農業に被害が出る。砂の害に悩み、試行錯誤しながら砂の害をいかに防ぐかを考えてきた歴史があります。

鳥取大学では前身校の頃から、砂の害を科学的に防止する方法を探ってきました。どんな条件でどんな類型の砂が飛ぶのか。その砂の害を防ぐために、砂地にどんな樹木を植えるのが効果的か。科学的な知識・理論を現場で応用し、砂の害を防ぐことに成功してきました。砂の害を防いだ次は…

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