奈良県立大学 学習コモンズ制で地域貢献できる人材を育成

1953年に奈良県立短期大学として開学し、1990年に4年制の奈良県立商科大学へ、そして2001年に地域創造学部を開設し、新たなスタートを切った奈良県立大学。日本の歴史文化の原点である奈良の地で、グローバルかつローカルな視点を持って活躍できる人材を育成している。

街のフィールドワークから、地域課題の発見と解決策

浅田 尚紀

浅田 尚紀

奈良県立大学 学長
1957年生まれ、京都市出身。現在の AI 技術につながる画像認識、視覚情報処理などを研究。1987年京都大学大学院工学研究科博士課程修了(工学博士)。1995年広島市立大学教授、2006年同大学長、2013年兵庫県立大学教授、2015年同大副学長、2020年4月より現職。広島市立大学名誉教授、兵庫県立大学名誉教授。文部科学省 中央教育審議会大学分科会質保証システム部会臨時委員(2020年~)大学設置・学校法人審議会委員(2012~2020年)大学設置分科会委員(2012~2020年)、広島県公立大学法人評価委員会委員(2018年~)。

奈良県立大学は建学の精神に「奈良の再発見を通して日本と世界に貢献する」を掲げる。「奈良の再発見」と「日本と世界に貢献」はどうつながるのか。2020年4月から同大学を率いる浅田尚紀学長は、着任以来、奈良の魅力に改めて気付かされることが多いという。「私の出身の京都同様、奈良は東大寺をはじめ歴史的に価値の高い文化財が多いだけでなく、京都以上に昔の街並み、特に個人商店が多く残っており、人々の『生活』がありありと感じられる点が印象的です」

奈良県立大学の教育の特徴はフィールドワークを重視していることだが、その場所として奈良という街が非常にふさわしいと感じたという。「生活の場をフィールドワークするという手法は…

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