山形大学 「つなぐちから」で地域のハブに、持続可能な幸福社会を目指す

将来ビジョンに「持続可能な幸福社会の実現」を掲げる山形大学。そのためには共育・共創・共生が欠かせないとして、地方国立大学として地域社会とのつながりを重視する。新しい大学の在り方を積極的に問い続ける玉手英利学長に、教育・研究・社会連携の強化、今後のビジョンを聞いた。

共育・共創・共生を通した
地域の社会資本としての大学

玉手 英利

玉手 英利

山形大学長
1977年、東北大学理学部生物学科卒業。1983年、東北大学大学院理学研究科博士後期課程修了。2003年に山形大学理学部教授に就任。その後、山形大学理学部長や山形大学小白川キャンパス長を経て2020年4月から現職。理学博士。専門は基礎生物学、生物遺伝学。

──山形大学が掲げる将来ビジョン策定の背景にある考え方や問題意識についてお聞かせください。

本学では将来ビジョンとして「つなぐちから」を大きく掲げていますが、いま大学に求められるのはこの一言に収斂されると思います。フェイクも含め情報があふれるなか、大学にできることは教育・研究で扱う情報の質保証です。その上で、信頼できるつながりを生み出せる唯一無二の存在が大学だと考えています。

ビジョンの副題には「共育・共創・共生による持続可能な幸福社会の実現」とあります。大学では従来、教育や研究の目標として知識や技術に重きを置きがちでした。でも、本来はどの専攻においても、社会に何をもたらすかが問われるはずです。そのため、サステナビリティやウェルビーイング、…

(※全文:2327文字 画像:あり)

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