奈良女子大学が工学部を新設。創造的なエンジニアの育成へ
文部科学省の学校基本調査(2020年度)によると工学部の学生に占める女性の割合は約15%と極めて低い。そんな現況に抗うように、2022年4月に国内の女子大として初めて工学部を新設するのが奈良女子大学だ。学部長就任予定の藤田盟児教授に新設の背景や学びの特長を聞いた。
工学女子の生活者視点で
男性思考への偏りを是正

藤田 盟児
奈良女子大学 教授(工学部学部長就任予定)
博士(工学)。専門は都市建築史・建築芸術学分野。東京大学大学院工学研究科建築学専攻第1種博士課程修了後、名古屋造形芸術大助教授、広島国際大教授等を経て現職。2022年4月から奈良女子大学工学部学部長に就任予定。
さまざまな業界でDXが進むいま、女性エンジニアの不足が世界的な課題となっている。海外ではITソフト開発を主要産業とするイスラエルが、国をあげて女性エンジニアの育成に取り組んでいる。
国内に目を向けると、工学分野の高等教育機関では男子学生が約85%を占めているのが現状だが、女性の視点から社会課題を探して解決する「工学系女子」を求める産業界の声は高い。そこで全国に2校ある国立女子大学の一つ奈良女子大学が、「私、工学世界は変わる。」をキャッチフレーズに掲げ、2022年4月に工学部を…
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