近畿大学の山崎教授に聞く、体系的なブロックチェーン分野の学びとは?

ブロックチェーンへの関心が高まる中で、ブロックチェーンを基礎から体系的かつ実践的に学ぶニーズが高まっている。2021年6月に『ブロックチェーン技術概論 理論と実践』を上梓した近畿大学教授の山崎重一郎氏にブロックチェーン分野の体系的な学びとは何かについて話を聞いた。

ブロックチェーン技術の原点
サトシ・ナカモト論文とは?

山崎 重一郎

山崎 重一郎
近畿大学 産業理工学部 情報学科教授
九州大学大学院システム情報科学府システム情報科学研究院情報工学専攻博士課程修了。博士(情報科学)。富士通研究所等を経て2003年から現職。主要な研究テーマは「ブロックチェーン技術とブロックチェーン経済圏における応用技術の研究開発」。主な著書に『ブロックチェーン技術概論 理論と実践』(講談社)、『ブロックチェーンの技術と革新 : ブロックチェーンが変える信頼の世界』(ニュートンプレス)など。

ブロックチェーン技術の原点は、2008年10月に「サトシ・ナカモト」というペンネームで投稿された9頁の論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」(ビットコイン: P2P 電子通貨システム)に遡る。厳密には論文でもない、このホワイトペーパーが、ブロックチェーンというイノベーションの源泉であったが、この文書自体には、ブロックチェーンという用語は使われていない。しかし、ブロックチェーンに関係する重要なキーワードやエッセンスのほとんどが、コンパクトに盛り込まれている。このため、ブロックチェーンを体系的に学ぶ上で、最初にこの論文を読むことが重要だと、ブロックチェーン技術を研究テーマとしている近畿大学教授の山崎重一郎氏は話す

(※全文:2080文字 画像:あり)

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