「実践」を意識したカリキュラムで即戦力のロボットエンジニアを養成
さまざまな分野で社会実装が始まっているロボット。しかし、その開発を担うエンジニアの人材は不足しているという。そのなかで、2006年に創設された千葉工業大学の未来ロボティクス学科は卒業生を大手企業に送り出す。現場ではどのような教育が行われているのだろうか?
清掃、案内、防犯などの領域で、すでに人間の日常に入り込み始めているロボット。少子高齢化や人口減少でこれからさらなるニーズの高まりが確実視されているロボットを専門的に学ぶことができる大学として注目を集めているのが、千葉工業大学の未来ロボティクス学科だ。
同大学は2021年度の大学入試で志願者数が初めて10万人を超え、志願者数が近畿大学に次いで全国2位という記録を更新した。同大学で2006年に創設された未来ロボティクス学科の卒業生の就職先には機械、電気、情報通信の分野などで大手企業の名前が並ぶ。
1年次からロボット製作へ
「実践」を意識したカリキュラム
米田 完
同学科では、どのような学びを提供しているのだろうか。未来ロボティクス学科教授の米田完氏は、特徴として「実践」を挙げる。
「新入生は、入学して1カ月もしたらロボットらしきものを自分で作るという実習が始まります。しかも、グループではなくひとり1台作るんです。1学年約140人に対して、10人ほどの大学院生がティーチングアシスタントとして付いて、個別に指導していきます」
入学して間もない段階で実習を始めるのは、学生のモチベーションを高めるという目的がある。
「学生によくあるのは大学に入って専門の勉強をしたいのに、最初の頃は教養科目ばかりでつまらないという不満です。そこで本学科ではいきなりロボットを作ります。本学が第一志望ではなかった学生にとっても、千葉工大の未来ロボティクス学科に…
(※全文:2338文字 画像:あり)
全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。
※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。