バイオエコノミー社会実現へ、奈良先端大のデジタル×グリーン教育プログラム

近年注目されるバイオエコノミー社会の実現に不可欠な人材育成。奈良先端科学技術大学院大学では、2021年に「デジタルグリーンイノベーションセンター」を開設。バイオサイエンス技術を基盤に、デジタルを駆使した次世代のグリーン科学技術を創造できる人材の育成に取り組む。

政府が2030年実現を目指す
バイオエコノミーとは?

出村 拓

出村 拓

奈良先端科学技術大学院大学教授
デジタルグリーンイノベーションセンター長
東北大学大学院理学研究科卒。東北大学大学院理学研究科助手、理化学研究所植物科学研究センターチームリーダー等を経て、2009年に奈良先端科学技術大学院大学教授に就任。2021年1月から同大学院大学デジタルグリーンイノベーションセンター長に就任。主な研究分野は植物発生生理学、植物分子生物学。

石油や石炭などの資源枯渇、食糧不足や環境問題が深刻化するなか、バイオマス(生物資源)やバイオテクノロジーの活用に注目が集まっている。政府は2019年にまとめた「バイオ戦略」において、「2030年に世界最先端のバイオエコノミー社会を実現すること」を掲げている。

奈良先端科学技術大学院大学(以下「奈良先端大」)「デジタルグリーンイノベーションセンター」(以下「CDG」)のセンター長を務める出村拓教授は「バイオエコノミーは『バイオテクノロジーを中心とした経済』という意味合いに限定して捉えられがちですが、実際はより広い概念です」と話す。政府のバイオ戦略では、…

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