オランダの教育プログラムをベースに海洋開発×洋上風力発電の人材を育成

洋上風力発電のプロを育成する日本・アジア初となる教育機関「長崎海洋アカデミー」は、この分野で先行するオランダ流のノウハウを、日本のマーケット向けにアレンジしたプログラムを構築。産官学民のオールジャパン体制で、海洋開発人材1万人の育成を目指している。

海洋開発技術者数を
2030年までに1万人へ

松尾 博志

松尾 博志

NPO法人 長崎海洋産業クラスター形成推進協議会 エグゼクティブ コーディネーター
東京大学環境海洋工学修士。卒業後は野村総合研究所で10年間、経営コンサルタントとして活躍。洋上風力発電や潮流発電等の海洋再生可能エネルギーの導入に向けて活動を行うため、2012年に東京から地元長崎市にUターンして活動を開始。2014年にNPO法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会に参画。長崎海洋アカデミーの講師も務めている。

世界が脱炭素に向けた取組みを加速させる中、再生可能エネルギーの切り札として注目される洋上風力発電。政府は洋上風力の発電量を2030年までに10GW、2040年までに最大45GWまで拡大する方針だ。1GWは原発1基の発電容量とほぼ同じであるため、2040年までに原発45基分の導入を目指す。

「国内の洋上風力発電は、2030年までに設備投資だけで5兆円以上の投資が見込まれています。その一方、欧州における北海油田のようなオフショア(沖合)の技術開発経験の少ない日本では、海洋開発技術者が圧倒的に不足しています。2015年7月の海の日、安倍総理大臣(当時)は2030年までに海洋開発技術者の数を、約2,000人から1万人まで増やすことを目標に掲げました」と、…

(※全文:2394文字 画像:あり)

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。