美大生や社会人とのワンチームでエンジニアのデザイン思考や創造性を鍛える

東京工業大学の「エンジニアリングデザインコース」の中核科目にある「エンジニアデザインプロジェクト(EDP)」。エンジニアの卵が多い同大学でデザイン思考を学ぶことで、新しい価値を提供する製品やサービスを生み出す能力を持つ学生の育成を目指している。

問われるエンジニアの創造性
デザイン思考が必要な理由とは?

齊藤 滋規

齊藤 滋規

東京工業大学教授
博士(工学)。東京大学大学院工学系研究科修了。東京工業大学助手、助教授(准教授)を経て、2017年より現職。2013年から1年間スタンフォード大学に滞在し、デザイン思考を学ぶ。現在、エンジニアリングデザインプロジェクト(EDP)の主担当を務める。2016年より日経優秀製品・サービス賞内部審査員。主な著書に『エンジニアのためのデザイン思考入門』(翔泳社)。

ものづくり大国を牽引してきた日本の製造業も、近年、苦境に立たされている。そうした中、「世の中に現存しない製品を生み出す創造性」を備えたエンジニアの育成が求められている。そこで、デザイン思考を持つエンジニアを育成するプログラムを東京工業大学が展開している。

同大学は、社会で求められる新たな技術・価値・概念の創出を目指す「エンジニアリングデザインコース」(大学院課程)を設け、「エンジニアデザインプロジェクト(EDP)」を中核科目としている。このEDPでは、デザイン思考に基づいたデザインプロセスを活用し、学生と社会人履修生からなるチームが、イノベーション創出に取組むプロジェクトだ。このEDPの開発、…

(※全文:2111文字 画像:あり)

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