食を通して生きる力を育む 保育園が作った「子ども向けレシピ本」

鹿児島県霧島市に2017年に開園した「ひより保育園」が作成した、子ども向けのレシピ本「小学校にあがるまでに身に付けたいお料理の基本」。料理を通して段取り力や観察力も育めるよう工夫されており、今年度グッドデザイン金賞を受賞した。

小学校にあがるまでに身に付けたいお料理の基本
矢島進二

矢島進二(やじま・しんじ)

公益財団法人日本デザイン振興会理事 事業部長。1962年東京生まれ。1991年に現財団に転職後、グッドデザイン賞を中心に多数のデザインプロモーションに従事。東海大学、九州大学、武蔵野美術大学等で非常勤講師。

人の味覚は、生後3か月頃から10歳頃の間に発達し、この間の食の体験がその人の一生の味覚を左右すると言われている。科学的に立証済かは不明だが、食べ物の好き嫌いが出てくるのも自我の発達期であるその頃で、大人になっても食の趣向は大きく変化しないことが多い。それだけ、幼少期の食体験が大切であることは間違いない。

この本は、書籍名に「小学校にあがるまでに身に付けたいお料理の基本」と記されているように、幼児期の子どもたちが料理を通して生きる力を育めるよう…

(※全文:1254文字 画像:あり)

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