宮城大学・広報ツールが大学のアイデンティティと価値向上に寄与

宮城大学は2018年から広報ツールのリニューアルに取り組んできた。統合的な広報ツールのデザインガイドラインを設け、学生・教員・職員の相互関係を築くことで、大学のアイデンティティ構築と価値創造に大きく寄与し、2021年度グッドデザイン賞を受賞した。

矢島 進二(やじま・しんじ)

矢島 進二(やじま・しんじ)

公益財団法人日本デザイン振興会常務理事。1962年東京生まれ。1991年に現財団に転職後、グッドデザイン賞を中心に多数のデザインプロモーションに従事。東海大学、九州大学、武蔵野美術大学等で非常勤講師。

この10年、グッドデザイン賞に保育園から大学まで様々な教育機関が参加するようになった。多くが新築の建築物であり、少子化が進む状況下で、ファシリティ面での優位性を示し、子どもや学生、そして保護者からデザインの視点で選ばれる必要性が強まったことが大きな要因である。

最近ではファシリティだけでなく、学校全体のイメージを統合したブランディングに注力するケースがでてきた。特に大学においては、ウェブサイトやパンフレットなどの“コミュニケーションのデザイン”がもたらす共感力が重要視され、またオープンキャンパスや、コロナ禍以降始まったオンライン説明会は“体験のデザイン”の視点で設計されるなど、トータル性をもった価値創造が求められてきた。

(※全文:970文字 画像:あり)

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